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MCPサーバーが切り拓くAI×ツール連携の新時代
2025年06月13日
毎週金曜日に開催されるSkill Friday。2025年6月6日回では、Hexabaseの岩崎CEOが「AIドリブン開発ツール」に続き、AIクライアントと各種ツールをつなぐ「MCP(Multi-Channel Protocol)サーバー」について詳説しました。
冒頭、岩崎氏はGoogleトレンドを用い、2025年3月以降に急速に検索が増えたワードとして「MCP」が挙がり、その検索ボリュームが長らく注目されてきた「Kubernetes(クバネティス)」を上回った点を強調。AIを活用する開発現場で、“MCP”という新しい通信規格への関心が国内外で高まっていることを示しました。
1. MCPとは何か?
MCP(Multi-Channel Protocol)は、AIクライアント(ChatGPTやClaudeなどの大規模言語モデル)と、ファイルシステム、GitHub、Figma、IoTデバイスといった各種ツール/サービス間の通信を規定するプロトコルです。
- HTTPがブラウザ⇄Webサーバーをつなぐように、
- FTPがクライアント⇄ファイルサーバーをつなぐように、
- MCPは「AI⇄ツール」のやり取りを標準化し、AIが外部リソースを直接操作できる基盤を提供します。
2. Googleトレンドで浮かび上がるMCPの急成長
- 急上昇ワード:3月以降、MCPの検索数が“クバネティス”を抜く形で急増。
- 国内外の一致した動き:日本国内でも同様のトレンドを確認し、AI業務自動化に対する期待感の高まりを象徴しています。
この現象は、MCPが単なる技術キーワードを超え、実践的な運用フェーズに突入している証左と言えるでしょう。
3. MCPサーバーの主要機能
- 認可・認証ゲートウェイ:AIからのリクエストを検証し、ユーザーが許可した操作のみを通す。
- コネクタハブ:GitHub、Figma、クラウドストレージ、社内APIなど、多数の外部サービスへのコネクタを内蔵。
- メッセージキュー&ステート管理:非同期ジョブをキュー化し、処理状況やエラーをステートストアで一元管理。
- 監視ダッシュボード:ジョブ成功率、レスポンスタイム、エラー率などをリアルタイムに可視化。
4. デモ&ユースケース
- ローカルファイル操作:Claude Desktopと統合し、MCP経由でDocumentsフォルダに「Hello, world」を自動生成。
- GitHub連携:AIがプルリクエストを作成、レビューコメントを自動挿入。
- Figma参照・生成:デザインファイルを取得し、同様のコンポーネントを生成。
- IoT制御:天候データをもとに肥料散布量を算出し、散布機を自動稼働。
5. アーキテクチャ概要
6. 今後の展望
- SDKによるコネクタ拡張:ユーザー独自のツール連携を容易に実装可能なSDKを提供予定。
- マルチテナント対応:Hexabaseの権限管理基盤と統合し、テナント単位で設定・ログを分離。
- AIエージェント協調:Devinのような複数エージェント構成と組み合わせ、全自動開発・運用フローを構築。
MCPサーバーは、AIを活用した業務自動化の次なるステップを担うコア技術です。Skill Fridayで示された急成長の背景とデモをぜひプロジェクトに取り入れ、開発効率の飛躍的向上を目指しましょう!
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