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【ClaudeCode祭レポ】AI駆動開発を“明日”導入する全手順
2025年09月03日
AIで開発が速くなるのは周知の事実。でも、具体的にどう組み込むかが一番むずかしい。
先日参加した「ClaudeCode祭り」と、その後の社内勉強会での検証を踏まえ、明日からチームに導入できる要点だけを実務手順に落とし込みました。
変わる常識:AI開発の5つの新原則(30秒で読める版)
原則①:AIは「個人」から「チーム」へ
司令塔(設計)/実装/テスト/ドキュメント…役割分担されたAIチームで並列化。まずはAIの人員計画から。
原則②:AIを「自走」させるラインを作る
段階思考→品質ゲート(基準未達ならAIが再実装)→通知(スマホへプッシュ)。人のレビュー前にAIが合格点まで仕上げる。
原則③:「理想の設計」が現実解になる
DDDやクリーンアーキの面倒な定型作業はAIに委譲。人は設計思想や判断に集中。
原則④:「人=建築家、AI=施工」を徹底
人は曖昧さのない仕様作成に全集中。実装・テストはAIが担当し、手戻りを激減。
原則⑤:AIの教科書をチームで育てる
プロジェクト固有のルール/用語集(Claude.md)を整備し、Git更新で常に最新化。AI出力の安定と再現性を確保。
明日から始めるAI開発ライン構築:3ステップ(合計15分)
ステップ1(5分):AIの教科書 Claude.md を最小で作る
- 原則:3つ(例「必ずエラーハンドリング」「例外はドメインエラーに集約」など)
- 禁止事項:5つ(例「any型禁止」「ビジネスロジックのUI直書き禁止」など)
- ドメイン用語:10語(プロジェクトの用語統一)
- テスト観点:5つ(境界値/例外/性能目安 など)
ステップ2(5分):品質ゲートを1つだけ置く
- CIに「ユニットカバレッジ80%未満なら、AIがテスト自動生成→再実行」を追加。
まずはこの1本で十分。AIが自律的に品質を担保し始める。
ステップ3(5分):最小のAIチームを編成
- 司令塔AI:設計・方針・タスク分解
- 実装AI:司令塔の指示で差分パッチ専任
この2人体制で小さな機能を1本回して成功体験を作る。
司令塔AIへの最初の指示書(コピペOK)
あなたはチームを率いるソフトウェアアーキテクトです。
# 目的
以下の要件から実装に必要なタスクを分解し、実装担当エージェントへの指示書を作成してください。
# 要件
(ここに実現したい機能の要件を記述)
# あなたのタスク
1. **不明点の洗い出し**:要件の曖昧さがあれば最初に質問してください。
2. **実装計画の提示**:クリーンアーキに基づき、ファイル構成とテスト観点を提示してください。
3. **実装指示の生成**:承認後、実装担当が差分パッチを生成できる具体的指示を作成してください。
# 完了条件
- すべてのコードが lint/format をパスすること
- ユニットテストのカバレッジが 80%以上であること
まとめ:役割は「キーボード」から「監督」へ
これからの開発者の価値は、設計・判断・レビュー、そしてAIチームのマネジメントにシフトします。
ルール(Claude.md)× ライン(品質ゲート)× 編成(AIチーム)をセットで導入すれば、AIが自律的に回る土台ができ、チーム速度と品質の再現性が跳ね上がります。
曖昧さをゼロに、反復を無限に。昨日のやり方に別れを。
この記事を読んで、「実際にAIコーディングツールを深く学んでみたい」と感じた方も多いのではないでしょうか。
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